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旅の出来事やライブの日々

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旅の記録や印象に残った出来事を綴ります。

2006年5月3日 ウィリーTUKTUK

朝ご飯を食べ、別れ難いカンチャナブリーの街を散歩。

今日から明日、約一日かけてラオスに移動することに決めた。ここにずっといたい気もするけれど、何故かどうしても心の中にラオスがあり。また、ラオスに行ったことのあるシゲくんとマサルくんが ふたり揃って勧めてくれたヴァンヴィエンという町に行ってみたくなったのだ。

初めての鉄道の旅。カンチャナブリーを離れるのは寂しいけれど、知らない町へ行くことにドキドキしていた。シゲくんもラオスへ行くというので一緒に行く事に。

駅で切符を購入。駅員とシゲくんの掛け合い漫才のような会話に爆笑し、日本食を食べようかとお店へ向かう。

TUKTUKの値段交渉。でもこの人、こちらの話を全然聞かない。地図を見せても適当に分かった振りをして、自分のマージンが入るシーフード屋へしつこく連れて行こうとする。 さすがに面倒くさくなり、ちがうTUKTUKを探す事に。

ちょうど目の前に来たTUKTUKに伝えるとすぐわかってくれ値段も妥当だったので、それに決めた。でもちょっとワルな感じの兄ちゃん。
うすら笑いを浮かべ、その辺のTUKTUKの運ちゃん達の前を通るたびに何か言われている。運転も荒い。

少し行くと今度は反対車線にいたタクシーに何か叫び、ぶつかって行こうとする。びっくりしていると、「オレの友達だぜ☆」と言って来た。

そんなことどーでもいいからちゃんと運転してよ!と日本語で言うと、「え?なに言ってるかわかんないよー♪」と、全然聞く気なし。

どうやら、この辺で育った悪ガキがTUKTUK業を始めたばかりで、「お前ちゃんと仕事できんのか〜?」と、みんなにからかわれている感じ。

荒い運転でどんどん進んで行く。終いには、信号が青に変わると同時に隣のバイクと張り合うようにウィリーを決めテンションがどんどん上がって行く始末。

本当に振り落とされそうだったので、大声で“そういうのいらないんですけど!”と叫ぶ。でもやっぱり、「きこえなーい♪」と、悪ふざけはヒートアップして行く一方。

でも、ちゃんと言った場所に連れて行ってくれた。降りる時に“もう、絶対乗らないからね!”と言い、やっぱり彼はあの調子で去って行った。

サンマ定食を食べ、電車の時間。

長距離列車には1等から3等まであり、1等と2等には寝台と座席がある。2等寝台に乗ろうとしていたのだけど、ちょうどいい時間には2等エアコンなししかなく。 エアコンなしは耐えられるか心配だったが、ただでさえ長い移動時間。待っているのももったいないのでチャレンジする事に。

しかし思った以上に暑い・・・。でも走り始めると風が入って来て、外の空気を感じる事が出来る。エアコンだったらこういう感じはないだろうなぁ、とこれはこれで良い経験だと思った。

バンコクからラオス国境近くのノーンカイまでの13時間の旅。明日は初の国境越え!

バンコクの駅

写真は、バンコクの駅。

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2006年5月4日 Thailand→Laos

朝方、シゲくんに肩を叩かれ目を覚ますと、無言で窓の外を指している。
寝ぼけながら目をやると、そこには真っ赤で窓いっぱいに見える朝日が。

周りにはタイ人ばかりだったけれど、みんな同じように無言で見とれていた。その時何故か、違う国にいることをとても意識した。

しばらくすると、ある駅に停車。次々と人が降りて行くので、終点ノーンカイかと思ったらどうも違うらしい。

バンコクから乗った時、私達とは反対側の窓際に小学5〜6年生と見られる男の子が乗っており。隣の席に行商人のようなおじいちゃんが座ってたので、 バンコクまで一緒にお手伝いに行ったのかな、とぼんやり思っていた。
でもその駅で、おじいちゃんはその子に挨拶もなしに降りて行ってしまった。

一緒じゃなかったのかな?と不思議に思いながらも、降りる準備のために顔を洗ったりして。戻ると、シゲくんも同じことを思ったのか、その子に話しかけたらしく。 ふたりで何か話していた。「この子ひとりで乗ってたんだって。」とシゲくん。

びっくりして、「一人だったの?!すごいね〜!!」と日本語で言うと、どうやら伝わったみたいでこわばっていた顔がほころんだ。 利発そうな顔をしているけど、笑うと子供らしく、かわいい。

思い返せば親と乗っている子供達はみんな、電車と電車の間の吹きっさらしになっているところに座り、外の風とスリルを楽しんでいた。
でも彼が席を離れたのを一度も見なかった。

13時間の旅。長距離列車に、ひとりで乗るのは不安だっただろうな。

「せんべいもらっちゃった」と嬉しそうなシゲくん。お礼に持っていたキャンディをあげようとカバンの中を漁る。すると、彼が私にもせんべいをくれた。 “コップンカー!(ありがとう!)”と言い、キャンディを渡す。すると彼も、「コップンカー」と微笑み、手を胸の前で合わせてくれた。

そうこうしている間に終点ノーンカイに到着。

慌しくみんなが降りる中、彼の姿を見失ってしまった。サヨナラを言えなかった。

一人で大丈夫かなと考えていると一瞬彼の姿が!その横には多分、ホームまで迎えに来てくれたのであろう、お兄さんがいた。よかった。

ほっとして、さて!いよいよ国境越え。税関までまた少し移動しないといけないのでタクシーを捜しに行く。乗り場を見つけ歩いていると前から乗用車が。

よけつつその車に目をやると、さっきの少年とお兄さんだ!“あーっ!”と思うと、彼も気付いていたみたいでこちらを指差しながらお兄さんに何か言っている。

“バイバーイ!”と手を振ると、彼もニッコリ振り返してくれ、お兄さんがクラクションを鳴らして去っていった。なんか、良い出会いだったなぁ。

税関まで行きビザを無事取得し、両替を済ませる。1万円両替すると2cmくらいの札束が。870,000kip。なんだこれ。 計算の弱い私は、日本円に置き換えるのにかなりの時間がかかった。

そしていよいよ入国。メコン川!首都ヴィエンチャン!!意気揚々と踏み込む。

・・・と、なにも無い。首都なのに?道も舗装されてない。

ここからバスで3時間半かけ、目的地Vang Viengへ向かう。一体そこはどんな街なんだろう、とまだ見ぬ街Vang Viengへの妄想を膨らませながら、 ガッタンゴットン揺れ、大音量の音割れ全開のカラオケが流れるバスに乗り、それでも疲れのせいかウトウト眠ってしまった。

バンコクの駅

写真は、列車から見た朝日。

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